※安全のためこの記事の内容は適切な環境で実施してください
突然ですがみなさん、バク宙、できるようになりたいですか?
トランポリンと言ったらバク宙ですよね。一番パッとイメージできるのが、かっこよくクルッと回っているシーンですよね。
この記事では、実際にマットの上でもトランポリンの上でもバク宙ができる私が、トランポリンでバク宙をできるようになるコツを解説します。
※安全のためこの記事の内容は適切な環境で実施してください
トランポリンのバク宙のコツ!極意はStep by Step!
トランポリンでバク宙をしたい、できたらかっこいい、でも…怖い!
バク宙なんて、一部のすごい人しかできないし、1日で出来るようになるわけないじゃ!
これがこの記事を読んでいるあなたの本心ではないでしょうか?
いやいや、そんなことはない!
そう思うのは、バク宙ができるようになるまでの道のりを知らないからです。イメージできないことはできるようにはなりませんからね。この記事でに来てくれたあなたは、バク宙ができるようになるための具体的な方法を知ることができます!
バク宙習得のコツは、低いハードルから少しずつバク宙に近づけていくことです。具体的には、マット運動でやる後ろ回りから始まる3ステップでできるようになります。
Step.1 マット(陸上)で後ろ回り
Step.2 トランポリンでプルオーバー
Step.3 トランポリンでバク宙
という流れでできるようになりましょう。
これから具体的なやり方を解説していきますが、その前に2点だけ注意点をお伝えしておきます。
注意点① 競技者用ではない
これからお伝えする方法は、確かにバク宙ができるようになりますが、これがすべてではありません。
競技者として、トランポリン選手としてのバク宙にはまだまだ届きません。
選手としてのバク宙はめちゃくちゃ気にすることが多いので、あくまでも最初の一歩とお考え下さい。ちゃんとしたトランポリン選手としてのバク宙は、もっと長い道のりが待っております。個人的には、ぜひこちら側に来てほしいところです。待ってますよ!
注意点② 安全には十分注意(適切な環境で)
言うまでもないですが、安全には十分注意してください!!!
適切な環境とは、ミドルサイズ程度以上のトランポリンと指導者のいる環境です。ミドルサイズ程度以上というと困ってしまうかもしれませんが、要するに家庭用のトランポリンのような小さなサイズのトランポリンではやらないでください、ということです。バク宙の後にトランポリンの場外に富んでしまったら危険すぎますから(笑)。ちなみに、家庭用のトランポリンでは私もやったことないです💦
トランポリンパークのようなトランポリン施設では、宙返り系の技を制限されているところもあるので、施設でやる場合は十分に確認してください。
あとは、指導者です。
絶対に一人ではやらないでください。
危険です、絶対ですよ?(フリじゃないですよ!)
トランポリンのバク宙までのロードマップStep.1 後ろ回り
まずは、Step.1 後ろ回りです。
はい、小学生の時にやったような、マット運動の後ろ回りです。
え?こんな簡単なのでいいの?と思うかもしれませんが、侮るなかれ、です。
意識してほしいのは、スムーズに回転しきることです。
がったんごっとんしたり、後頭部をぶつけてしまったりしたらきれいに回れていません。
きれいに回るコツは、背中をしっかり丸めることです。
バク宙の準備として、この「背中を丸める」ができるようになることが大切なのです。ボールを転がすように、スーッと回れることを目指してください。バク宙のためならこれで十分ですが、後ろ回りという意味では手をきちんとつくのも大切ですよ。
トランポリンのバク宙までのロードマップStep.2 プルオーバー
続いては、Step.2としてプルオーバーです。
プルオーバーはあまり聞かない技だと思いますし、見たことない方も多いと思います。言葉で説明すると、背落ちという技からそのままクルッと後ろに回って立つ、という技です。
イラストで表現するとこんなイメージです。
プルオーバーの目的は、2つです。1つは、トランポリンのうえで回転することの恐怖心をなくすこと、もう1つは、後ろに回る感覚を身に着けることです。プルオーバーには背落ちとそこから回る2つの工程があるので、それぞれ分けて解説しますね。
背落ち
背落ちは、背中でトランポリンに落ちるだけ、文字通りの技です。ここでポイントなのは、プルオーバーのために背落ちをする、ということです。背落ちを連続でやろうとすると、結構難しいんですが超楽しいのでまたの機会にぜひトライを!
私の所属しているトランポリンクラブでは、背落ちを5回続けるだけでも結構苦戦している生徒さんが多いんです。しかし、プルオーバーのための背落ちであれば、とりあえず1回背中で落ちるだけなので、何とかなります!
背中全体で1回だけトランポリンに落ちる、これだけできればOKです。
コツとしては、落ちる瞬間は軽く膝を抱え込むようにするとバランスを取りやすいです。ここでも、Step.1でやった背中を丸めることを忘れないでください。背中を反ってしまうと絶対に背落ちがうまくいきませんので、背中を丸めることを忘れないでください。
背落ちからの回転(プルオーバー)
これは勢いです!背落ちで後ろ向きの勢いがつくので、そのまま回ります。ここはある程度、いや、ほぼほぼ気合です!(笑)
というのも、バク宙をするためには自分の意志で後ろ向きに回らなければいけないので、かなり安全な状況である背落ちからのプルオーバーで慣れることが大切なんです。
イメージはこんな感じで、足を頭の斜め45度方向に振り回すような感じです。
なぜ、プルオーバーは安全かというと、初心者ではあまり高さが出せないので、「高いところから落ちる」ということは物理的に起こらないんです。そして、あ!やばい!となれば落ち着いてパッと手を出せばケガすることはまずありません。
最もやってはいけないことは、中途半端に回転をあきらめてしまうことです。途中でやめると、垂直に首から落ちてしまうので、思い切って回りきってください。プルオーバーをやらずにいきなりバク宙をやる人で、回りきる感覚がない人は非常に危険なんです。
そういった意味も含めて、プルオーバーの練習の中で、途中で辞めずに回りきる感覚を身に着けるようにしてください。おそらく、ここまでは思っているより早くできるようになります。
トランポリンのバク宙までのロードマップ③ バク宙
さあ、いよいよStep.3のバク宙です。意外と短いロードマップですよね(笑)
私はトランポリンも器械体操も経験者なのですが、経験者が共通にいうのは、「後ろに回る度胸さえあればバク転もバク宙もいける!」といいます。私がまだバク転もバク宙もできないときにそう言われて、雑かよ!と思いましたが、やっていたら本当に「後ろに回る度胸」が9割を占めるようなものでした。
とは言っても、よし回れ、はさすがにひどいので、2つの段階に分けて取り組みましょう。
バク宙レベル①
まずは、補助マット(ふかふかのマット)を準備します。
下の図のようなセッティングで手を上げたまま軽くジャンプします。
手を下ろさず、ずっと上げたままですよ。そのまま、上に上がるときに、両手の間に足を通すようなイメージで思いっきり引き上げてください。
この時、Step.1やStep.2でやったことを忘れないでください。
きちんと背中を丸めること、途中で止まらずに思い切って回りきること、この2つが超重要です。
手を上げてそのまま思いっきり足を上げて、これまで身に着けた2つをきちんと実行すれば、頭から落ちることはありません。バランスを崩したとしても、補助マットを準備しているので、けがのリスクもかなり抑えられます。
レベル①の目的は、立ったまま後ろに1回転する感覚を身に着けることです。
やっていくうちに体の動かし方はわかってきます。
肝心なのは最初の1回目です。
この1回目の恐怖に打ち勝って回りきったという経験があればそこから先は意外とすんなりいきます。ここまでやれば、途中でやめさえしなければきちんと回りきることができるので、思い切ってやってみてください。そうしていくうちに、補助マットの上にきちんと立てるようになるので、そこまでできればほぼほぼバク宙の最初の一歩は完成です。
バク宙レベル②
最後は、トランポリンの上に立ったまま1回回ってトランポリンの上に足で着地することが目標です。とはいいつつ、バク宙レベル①である程度立てる状態になればそこまで苦労しないはずです。ですので、ここではあとほんのもう一歩だけ進んでみましょう。
こちらの記事で、トランポリンの手の動かし方を詳しく解説していますが、この動きを取り入れて、よりトランポリンらしいバク宙を目指しましょう。
https://22festina-lente.com/archives/28
やることは簡単で、手を上げる動作を通常よりも速くする、というだけです。ラジオ体操のリズムで動かして、バク宙をするときだけ一気に腕を速く引き上げてバク宙をやってみましょう。そうすると、レベル①と違ってかなり高さと勢いがついて、立つのがかなり楽になります。
トランポリンの技は手を上げてからが基本、と常々私も指導していますが、手を上げてからというのが必須になります。バク宙レベル①で身に着けたことに加えて、手のタイミングも合わせることができれば、バク宙の最初の一歩はばっちりです。
まとめ
トランポリン歴15年以上の私なりに、バク宙までのロードマップを紹介してみました。バク宙に限らず、いきなり技をやろうとするので、怖かったりうまく体が動かせなかったりします。それを、「自分が今どこまでだったらできるのか」「どこが原因でできないのか」をひとつひとつ分解していけばできるようになるまでの時間はグッと短くなります。
もう一度繰り返しますが、トランポリンでのバク宙ロードマップは、
Step.1 マット(陸上)で後ろ回り
Step.2 トランポリンでプルオーバー
Step.3 トランポリンでバク宙
です!
今回の記事で紹介したように、トランポリンのバク宙のコツは、Step by Stepで段階別に分解していけば、1日でもできるようになります。
安全には十二分に気を付けて挑戦してみてください。