トランポリンのバッジテストを5級、4級と合格して、次は3級!と考えいる方、ナイスです!
実際に練習して、それが第三者から認めてもらえるのって思ってる以上にうれしいですよね。
合格証とバッジをもらうと、「できたんだな」って実感をもてて、さらにその次も、となれると思います。
この記事ではトランポリンのバッジテスト3級を目指す方に向けて、3級のポイントをトランポリン歴15年以上の指導員の私が解説していきます。
3級を受験するには4級まで合格していなければならないので、4級がまだの人はこちらでトランポリンのバッジテスト4級を取り上げているので参考にしてください。
トランポリンのバッジテスト3級の全体像
まずはトランポリンのバッジテスト3級の10種目を確認していきます。
※( )内は通称
No. | トランポリン・バッジテスト3級 種目 |
1 | 腰落ち(シート) |
2 | 腹落ち(フロント) |
3 | 立つ |
4 | 閉脚跳び(チョキ、パイク) |
5 | よつんばい落ち |
6 | 腰落ち(シート) |
7 | 1/2捻り腹落ち |
8 | 立つ |
9 | 開脚跳び(パー、ストラドル) |
10 | 1回捻り跳び(フルピルエット) |
10種目のうち、太字になっているところが、私が考える3級のポイントです。
これについてはこの後詳しく解説していきます。
動画でも確認してください。
どこまで行ってもトランポリンの演技なので、基本を忘れないことは超重要です。
ですが、3級では特に、特に大事にしてほしいことがあります。
それは、トランポリンの中央で跳び続けることです。
もちろん、5級でも4級でも大事なことですが、3級ではかなり重要になってきます。
そして、3級からはボール検定が入ってきます。
これについても後程解説していきます。
トランポリンのバッジテスト3級に合格するポイント
それでは、トランポリンのバッジテスト3級の10種目について、合格するためのポイントとその対策を具体的に解説していきます。
2つ紹介していますが、重要度としては8:2くらいで最初の方が重要です。
私の主観ですが。
先日の指導でも、ここができない人が圧倒的に多かったのも理由です。
それでは、順番に見ていきましょう。
「1種目目:腰落ち(シート)」⇒「2種目目:腹落ち(フロント)」
いきなり最初からですが、これが非常に大事なポイントです。
1種目目と2種目目です。
シートからのフロントがうまくできない生徒は、フロントを苦手にしている生徒が多い印象を受けます。
まあ、怖いですもんね。
私が直接教えていた生徒ではないのですが、怖くて泣いちゃう子もいたみたいです。
たぶん、少数派ですが(笑)
何にせよ、最初の2種目がうまくいかなければ次につなげることはできません。
おそらく、ここができれば3級はほぼクリア、と言ってもいいくらいです。
「1種目目:腰落ち(シート)」⇒「2種目目:腹落ち(フロント)」でつまずくポイント
十中八九、フロントにつなげるのがうまくできないのです。
具体的には、シートをして、そのあとにフロントに無理やりつなげようとして前に突っ込んでしまうことが原因です。
ちょうど、水泳の飛び込みのように前に突っ込んでしまうようなイメージですね。
(私は水泳できないので、正確な表現じゃないかもしれませんが…)
水泳は置いておいて、私たちがやっているのはトランポリンです。
トランポリンは、トランポリンの中心で跳ぶことが必要になりますし、大会であれば中心からずれればそれだけ減点されてしまいます。
この減点は美しさのためだけでなく、けがや事故の防止の意味合いも強いと私は考えています。
前後左右に動きまくると、落下事故につながりませんからね。
技術向上と減点防止の一石二鳥となり、ある意味良い減点かなと思います。
そして、バッジテスト3級のシート⇒フロントでも全く同じことが言えます。
シートから何とか無理やりフロントにつなげようとすると、ほぼすべての生徒が前に突っ込んでしまいます。
そうなると、上に跳ぶ勢いは消えてしまいますし、トランポリンでは想定されていない「前に飛び込む」という動作のせいで腰や首を痛めてしまう可能性すらあります。
この状態ではうまくその次につなげることはできませんし、それはバッジテストでは致命傷です。
まとめると、最初のポイントは「シートからフロントで前に突っ込まない」ということです。
「1種目目:腰落ち(シート)」⇒「2種目目:腹落ち(フロント)」を成功させる対策
極論ですが、フロントをしっかりできるようになればほとんど解決です。
3つのステップで「フロントで前に突っ込む」を対策していきましょう!
フロント対策STEP 1
よつんばい⇒フロントでフロントの正しい形をまずは覚えましょう。
よつんばいの姿勢になると、両手の掌と両足の膝から下でトランポリンと接していると思います。
手の位置大事です!
その手の位置を忘れないでください!
よつんばいからフロントをするときに、手の位置はほとんど動きません。
手が大きく前に出てしまったら、「前に突っ込んでいる」ということです。
では、前に突っ込まないためにどうやってフロントにつなげるかというとよつんばいの状態から足を下げるだけです。
イメージとしては、よつんばいの姿勢とフロントの姿勢で上半身は前後にぶれない状態です。
まずはこれを繰り返してよつんばいから前に突っ込まずにフロントにつなげられるようにしてください。
フロント対策STEP 2
フロントの正しい姿勢、やり方がわかったら次です。
次は、ストレートジャンプからのフロントです。
↓こんな感じですね。
立った状態だとよつんばいよりも高く感じるので恐怖心は大きくなると思います。
しかし、この恐怖心は前に突っ込む経験も大きく関係しているのです。
きちんとトランポリンの中心でフロントができればそんなに怖いものではありません。
よつんばいの姿勢からフロントにつなげたように、立った状態のストレートジャンプからトランポリンの中心でフロントができるようにしてください。
とは言いつつ、それが怖いのもわかります。
そういう生徒はたくさんいるので、私が良くやるのは「薄いマットを敷いて、そのうえでやってもらう」という指導です。
薄いマットレスのようなマットというより、クッションのようなものですね。
そういったものをトランポリン上に置き、そこでフロントをやってもらいます、
ふわふわで痛くないのを生徒たちは知っているので、素直にやってくれます、
その中で、前に突っ込んでいることを徐々に修正していきます。
指導者がいなくても、STEP 1でフロントの感覚を身に着ければ、自分で前に突っ込んでいるかはある程度分かるようになってきます。
ちなみに、先日は小学校3年生を教えていましたが、その子に聞くと、「前に突っ込んでるときは自分で分かるようになった」と言っていました。
STEP 1をしっかりやれば、自力での修正もかなりやりやすくなります。
マットありでできるようになったら、きちんとマットなしでできるようにしてください。
フロント対策STEP 3
いよいよ最後です。
ここまでこれば、フロントに原因はほとんどありません。
問題はシートにあります。
シートからフロントにつなげようとして前に前にとのめり込んでしまうから「フロントで前に突っ込む」ことになってしまうのです。
ここで大事になるのが、冒頭でも説明した「上に跳ぶ」ということです。
シートからまずはきちんと立つ練習をしてください、
その立つという動作が上に跳ぶことにつながるので、その動作のままフロントにつなげてください。
原因はシートにあります。
STEP 2まできちんとこなせたら、シートからきちんと上に跳ぶことができれば、少しの練習でシート⇒フロントができるようになります。
「10種目目:1回ひねり跳び(フルピルエット)」
正直、これはそんなにハードではありません…私は苦手ですが(笑)
10種目目なのでそのまま止まってもいいので、バランスを崩してスプリングを隠しているパッドに触れたり、きちんと止まれずに一歩足を動かしたりしなければOKです。
フルピルエットの前が開脚跳び(ストラドル)なので、バランスを整えやすく、フルピルエットで3級は終了なので、フルピルエットのみに集中すればOKです。
「10種目目:1回ひねり跳び(フルピルエット)」でつまずくポイント
フルピルエットでつまずくポイントは着地です。
トランポリンに戻ってきたとき、バランスを崩してしまい一歩二歩と歩いてしまったり、しりもちをついたりしてしまうんですよ。
↓NGの一例はこんな感じです(NG例って意外と難しい)。
意外と1回転捻るというのは多くの人が割と簡単にできるようになるんですけどね。
この原因はというと、空中でバランスを崩してしまうんですね。
そりゃ1回ひねりゃバランス崩すやろ!って言われたらその通りなんですけど、それをやるのがフルピルエットで、これができないことには3級合格はありませんよ。
バランスを崩すと言っても、崩し方は十人十色ですが、ひとつ具体例を挙げておきます。
それは1回ひねる最中に体を反ってしまうことです。
捻りながら体を反ると元の場所に戻ってくることはほぼできません。
しかし、元の場所に戻ろうとする、その結果着地の時に尻もちをついたり歩いたりしてしまうんですね。
このようなことが原因で、つまずいてしまう人がいるんです。
これを改善するとこんな感じになります。
(あまりいいお手本ではないけども…)
「10種目目:1回ひねり跳び(フルピルエット)」をうまく跳ぶ対策
トランポリンから降りて、体育館の床や普通の地面に立ち、その場で1回転捻りのジャンプをしてください。
トランポリンの上でいきなりやる前に、普通の床で、「バランスを崩さずに1回転捻って元の位置に戻る」という感覚を身に着けてください。
これをトランポリンの上でやるのです。
まっすぐ跳ぶことができて、1回転捻るときにバランスを崩さなければ自然とできるようになっています。
ゆかでやるときには、テープで十字を書いたり〇や資格を書いたりして、自分がどこから跳び始めて、床に戻ってきたときにどのくらいずれているかをわかるようにするのがおススメです。
どうすればどの程度ずれるのか、どうすればずれないかを自分で調整するのが一番早いと思います。
トランポリンのバッジテスト3級のボール検定
さて、いよいよ3級から入ったボール検定です。
3級でのボール検定は2種類です。
- ストレートジャンプをしながらボールをキャッチ
- ストレートジャンプをしながらボールを投げ返す
この2つです。
一番の難関は、ボールを投げる人とタイミングを合わせることです。
そのために大切なことは、高さを一定にしながら跳ぶことです。
高さが安定していないとどこにボールを投げればいいかわからなくなり、失敗の原因になります。
逆に言えば、3級の場合は取れれOKなので、高さが安定していればおそらくほとんど苦労はしないと思います。
そして、投げ返すときはストレートジャンプで上に上がりきってから投げるのがやりやすいと思います、
空中でボールを投げると、地面などの体の支えがないのでバランスを崩しやすいので、まずは高く跳びすぎず、低いジャンプから始めてください。
タイミングさえ合えばそこまで難しい内容ではないので、繰り返し練習すればコツがつかめます。
なぜボールテストがあるのか気になった方はこちらでも解説しているので、疑問解消に役立ててください。
トランポリンのバッジテスト3級合格のためのその他のポイント
トランポリンのバッジテスト3級で合格するためのちょっとしたポイントを3つ紹介しておきます。
小さなポイントですが、これをこなせると合格の可能性はグッと上がりますよ。
手をきちんと挙げる
基礎の基礎ですが、できていない初心者さんは実はかなり多いのです。
だからこそ、最高の差別化です。
「できて当たり前、でもできない人ばかり、それをこなせている」って最高にかっこいいんです。
いや、急にバカっぽいとか思わないでください。
これ、トランポリンでは超大事なんですよ。
人に魅せるのが目的なので、かっこいいに越したことはない、というかかっこ悪い演技は誰もみませんからね。
バッジテストでは明確に演技点はありませんが、キレイであれば必ず点数はアップします。
それに、手を挙げれば高さも出るので、止まらずにスムーズに演技を続けられるようになりますよ。
特に、4種目目です。
ここでしっかり挙げるのがポイントです。
ここで高さを確保できるかは超重要なんですよ。
ここまで読んでくれたあなたへのプレゼントともいえる内容ですね(笑)
着地
言うまでもなく、フルピルエットで一回捻るわけですから、バランスは崩しやすいのです。
それだけに、この練習を徹底しましょう。
バッジテストに厳密な減点項目はおそらくありませんが、着地のときに数歩歩いたりしりもちをついたりしたらなかなか点数は出せません。
審判はトランポリンを熟知しているので、そういったものが大きな減点になることはわかりきっているからです。
なので、着地の練習は徹底的に行い、自信をもって演技できるようにしましょう。
トランポリンのバッジテスト3級まとめ
トランポリンのバッジテストも3級となり、いよいよボール検定も導入されてきました。
まずはトランポリンの10種目、特にシート⇒フロントです。
ここがきちんとできればかなり合格は近づきます。
そして、ボール検定です。
こちらは高さを一定にして、投げる人が投げやすいように跳びましょう。
その後は、繰り返し練習すれば簡単にクリアできますよ!
そして、3級をクリアしたら2級へ進みましょう!